ハル歯科医院blog
出産年齢の高齢化と歯周病
皆様もご存知のことと思いますが、近年、女性の初産年齢が高齢化してきています。
厚生労働省が公表している、平成26年度の人口動態統計月報年計によると、35歳から39歳までに初産を経験した女性は、平成23年時には74945人に対し、平成26年時には80141人に増え、40歳から44歳までに初産を経験した女性は、平成23年時には13451人に対し、平成26年時には19084人に増えています。
第二子、第三子に関しても同様に、高齢出産の増加という年次推移がでています。
今回のブログで、なぜこのお話をさせていただいたのかと申しますと、高齢出産の増加は、歯科医師としても注意しなければならない部分があるからです。
実は年齢的に、この年代は歯周病リスクが高くなっていく時期です。
つまり妊娠・出産時に母体が歯周病にかかっている可能性が、もっと低年齢の妊婦さんと比べると高くなっていきます。
歯周病なんて、出産と関係なさそうに感じると思いますが、実は歯周病罹患母体の場合、早期低体重児出産率が高くなるのです。
早期低体重児出産率は、タバコや母親の年齢などの理由よっても高くなりますが、それをはるかに上回る確率なのです。
虫歯と違い、歯周病はそう簡単には完治しません。
つまり、妊娠前に歯周病を治しておかなければならないのです。
患者様には、もし妊娠を希望するのであれば、しっかり歯科検診を受けて歯周病チェックを行っていただきたいですし、定期的なPMTCと日ごろのケアで、歯周病予防に努めていただきたいのです。
そして私も、妊娠の可能性が考えられる患者様、特に30歳代の患者様の歯周病には注意して診察していく必要があります。
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