ハル歯科医院blog

お口の衰えは要介護の入り口?「オーラルフレイル」とは

こんにちは。院長の春日井です。
今年は9月16日が敬老の日ですね。

お年寄りを敬い、長寿を願う日ということで
ご高齢のご家族へお祝いをする方もいらっしゃるのではないでしょうか。

年を重ねても若々しく元気に過ごしたいものですが
実は、加齢による衰えとお口の状態には深い関わりがあるのです。

そこで今回は、心身の衰えにつながりうるお口の機能低下、オーラルフレイルについてお話していきます。

 

◆そのお口の変化 実はオーラルフレイルかも?

食事をしていて、以前よりも「むせやすくなった」「食べこぼしが増えた」と感じたことはないでしょうか。

オーラルフレイルとは、このような日常で感じる”お口のささいな衰え”のことで
「健康な状態」と「お口の機能が低下した状態」のちょうど中間に当たります。

この段階で適切な対応を行えば、元の健康な状態に戻れるのがオーラルフレイルの大きな特徴です。

一方で、日常生活において、このようなささいな衰えは「年をとれば仕方のないこと」と軽視しがちで、そのまま放置してしまう方も少なくありません。

 

◆放置厳禁! オーラルフレイルが要介護の原因に!?

オーラルフレイルを放置すると、その先にはさまざまなリスクが待ち受けています。

たとえば、「噛みにくい」という状態が続くと、人はおのずとやわらかい食品を好んで食べるようになります。

その結果、噛む筋肉がますます弱くなり、やがて噛めなくなるというお口の機能低下に至ってしまいます。

このように、はじめは「噛みにくい」「飲み込みにくい」だったものが

次第に「噛めない」「飲み込めない」という機能低下に至ってしまうのが、オーラルフレイルの怖いところです。

さらに、オーラルフレイルはお口の問題だけにとどまらず、全身の衰え(身体的フレイル)にも影響します。

ある調査では、オーラルフレイルの人はそうでない人と比べて、要介護になるリスクが約2.4倍、4年以内に亡くなるリスクが約2倍になると報告されています。

オーラルフレイルが原因で要介護に至ってしまうと、元の健康な状態に戻すのは難しくなります。

したがって、ほんの少しの衰えも「年のせい」と軽く見ず、早め早めに対処していくことが肝心です。

 

◆ささいな変化に気づくことから! 早期対応が大切です

食べこぼしや、むせやすくなるほか、お口の渇きや普段の会話で言葉をはっきり発音できないなど
これらに身に覚えがある場合は、オーラルフレイルが疑われます。

大切なのは、オーラルフレイルを自覚したら早期の機能改善に取り組むことです。

いつまでもおいしく食事を楽しみ、健康的な生活を送るためにも早めに歯科医院で相談し、適切な指導を受けましょう!

 

 

 

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