ハル歯科医院blog

歯ぐきにできる硬いコブ「骨隆起」とは?

こんにちは。院長の春日井です。
7月はスイカが旬の時期です。

スイカの種はとても硬く噛むと違和感がありますが、そのまま食べてしまっても健康上は問題ないとされています。

実は、お口の中でも硬いけれども体に害はない膨らみができることがあります。

 

◆これは病気?硬い膨らみの正体

「舌で歯ぐきをなんとなく触ってみたら、硬いコブのようなものができていた」という経験はありませんか。

このような歯ぐきにできる骨の膨らみを、「骨隆起(こつりゅうき)」といいます。

骨隆起は、主に下あごの内側(舌側)の小臼歯のあたりや、上あごの内側の中央部によく見られます。

この骨の膨らみは急にできるものではなく、長い年月をかけてゆっくりと大きくなっていくため
「気づいたらいつの間にかできていた」ということも少なくありません。

ふと気づいた異変に「これってお口の病気?」と不安になるかもしれませんが、骨隆起はあごの骨の形が変化したもので、基本的に体に害はありません。

 

◆骨隆起ができる原因

「なぜ、こんなふうに骨が盛り上がるの?」と気になる方も多いと思いますが、実は骨隆起のはっきりとした原因はまだわかっていません。

今のところ、「遺伝的な要因」「噛む力の刺激」などが関係しているといわれています。

噛む力の要因として代表的なものが、歯ぎしり・食いしばりです。

強い噛みしめが続くと、その刺激にあごの骨が反応し、少しずつ盛り上がると考えられています。

骨隆起そのものは病気ではないため治療の必要はありませんが、「入れ歯が当たって痛い」「発音がしづらい」など、日常生活に支障をきたす場合は、外科的に取り除くこともあります。

 

◆違和感があれば歯科で状態の確認を

骨隆起そのものに問題はなくとも、関連する症状には注意が必要です。

骨隆起が生じた部分は歯肉が薄いため、硬い食べものによって傷つきやすく、痛みを感じることがあります。

また、骨隆起の原因のひとつとされる歯ぎしり・食いしばりは、歯やあごの関節に強い負担がかかります。

放置すると深刻な影響を与えることもあるため、専用のマウスピース(ナイトガード)などで対策することが大切です。

そして、歯ぐきの膨らみは骨隆起だけでなく、ほかの病変が疑われることもあります。

お口の中の違和感や痛み、見た目の変化がご心配な方はお気兼ねなく当院へご相談ください。

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